2015年3月21日土曜日

偉大なる相場師に学ぶ 福澤桃介その1

誰でも「相場師」になることはできる。
「相場師」として成功するためには、学ばなければいけない。
学ばずに相場を張っても、失敗することは歴史が証明している。
幸いにも偉大なる相場師達は、我々に数多くの教訓を残してくれている。

福澤桃介という偉大なる相場師がいた。
彼こそは眉目秀麗にして大胆不敵、「黄金の化身」と称された天才相場師である。
1868年(明治元年)に貧農の家に生まれ、苦学の末、慶応義塾へ入学する。
若くして米国へ留学した彼は、帰国後、福澤諭吉の娘と結婚する。

1895年、肺結核の療養中に数冊の投資本と仲間の手ほどきを元に、株式投資を始める。
1906年、日露戦争後の国内株式市場に伝説となる大相場が始まる。
当時165円だった東京証券取引所株が800円近くまで値上り、世間は熱狂に包まれる。
翌1907年1月に相場は下落相場に転じ、東京証券取引所株は230円まで下落する。

彼はこの相場に買いで参戦、ピーク前に売り抜けた後、売りを仕掛けて巨万の富を得る。
その後、株式投資で得た資金を元手に実業界へ進出、「電力王」と呼ばれるまでになる。
晩年は慶応義塾在学中に知り合った日本人女優第1号とされる貞奴と静かに余生を送った。
彼の葬儀には妻、妹、貞奴の姿があったという。