2016年12月17日土曜日

【ショートショート】ソーシャル○ン○ィング

あるところに天才詐欺師がいた。
ある日、詐欺師は1つの金融商品を考案した。
インターネットを通して、個人から出資金を募る。
集めた金を企業に出資し、年利数%の分配金を還元するというものだった。

詐欺師が考えた商品は、昔からよくある手口をアレンジしたものだった。
実際は企業に出資せず、次の商品の出資金から分配金を支払う。
資金が回らなくなったときには、出資していた企業が倒産したことにする。
客が気づいたときには、元本割れどころか0である。

詐欺師は、その商品をソーシャル○ン○ィングとして売り出した。
驚くべきことに、その商品は詐欺師の思惑以上に反響があった。
数%の利回りがつく商品があると信じている人が、こんなに多いとは。
詐欺師は不敵な笑みを浮かべると、次の商品の構想に取り掛かったw